華氏911とエミネム
華氏911は実に見事にアメリカ社会の暗部を描いてくれた。
マイケル・ムーアに感謝!
ブッシュの間抜けさの表現ばかりが日本のマスコミでは報道される。
ちゃんと映画を観たのかな?
偏向報道はやめてくださいね!
単に反ブッシュなんじゃなくて、ある意味『反アメリカ』な映画なんだよね。
根強い人種問題。
深刻な貧困問題。
どうしようもない閉塞感。
明日に希望を持てない若者。
その若者の人生を搾取する軍のスカウト。
軍に子供の将来を委ねる母親。
巧妙に張り巡らされた巨大資本による支配構造。
イラクで死にゆく一般市民。
悲惨な現実であるがアメリカ国民は知らない。
知らせたとしても受け入れることができない。
当然だと思う。
なぜならアメリカ国民は自分たちの身近な問題にすら目を向けることができないのだから。
華氏911を観た方には是非エミネム主演の『8マイル』も観てほしい。
アメリカの繁栄の影に見捨てられた、
関心を持ってもらうことすら期待のできない、
決して救いの手がさしのべられない、
アメリカ国内の最下層の人々がリアルに描かれている。
ラッパーの出ているアイドル映画として結論づけるにはもったいなさすぎる。
ラッパーであるエミネムのエネルギーの根源は“怒り”である。
彼の政治的な発言が注目されることはあまりないようだ。
しかし、怒りの矛先が向けられているのは明らかにアメリカそのものに対してなのだ。
最下層の貧困な家庭で育ったエミネムの曲は切実だ。
ドラゴンアッシュとかの馬鹿ラッパーとは違う。
ポーズではない真の意味での反体制なのだ。
エミネムの政治的な立場なんてどうでもいい。
『華氏911』でアメリカに疑問を持ったなら、
『8マイル』でアメリカ国内の忘れ去られた市民の現実に関心を持ってほしい。
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