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2004/08/31

不動明と飛鳥了 再会シーン

 デビルマンの後半、旧コミックスの5巻のエピソード。

 私が考える中で、マンガ史上最も美しいシーンの一つ。
 永井豪の作家としての才能が結集されており、いつまでも語り継がれるべきだ。
 セリフ、コマ割り、構成、画質、非の打ち所が無いというのはこのことを指すのではないか?

 不動明がデビルマンであることを暴露し姿を消した親友『飛鳥了』
 デーモン一族との戦いに『不動明』を引きずり込みながら裏切ったのである。

 “裏切り者”飛鳥了を不動明達は徹夜で探し続ける。
 そして朝日の昇る頃、ついに不動明と飛鳥了は対峙する。

了 「遅かったじゃないか」

明 「ああ、一晩中かかっちまったよ仲間を総動員したけどな」

 自分達を裏切ったことを問い詰める不動明。
 それに対し淡々と答える飛鳥了。
 一晩中考えていたことを不動に語り始める了。
 

 了の表情は少しけだるそう。

 激高しながらも不動は感情を抑え了に語る。

明 「返答によってはお前を殺さなければならない」
     ↑
ここまでの間の取り方、セリフの配置なんか最高。
敵対しながらも友情を感じさせる絶妙さ。
了の表情の描き分けなんか見事。

 了は開き直り、一気に持論を明にぶつける。
 人間に守る価値があるのか?
 デビルマンも所詮悪魔でしかない!

了  「人間のいない美しい地球」
   「俺達デーモンの世界」

 
以上のようなことを了が語るに至り、明は愕然とする。
 そして確信するしかなかった。

明 「そうか了!君は・・・」

 人間が滅び去った後のビジョンを静かに語り終え、
 明の前を去り行く了。
 それを見送るしかない明。

 明は了に最後の言葉を贈る。

 一言、

明 「サタン」

 一瞬、明の方向を振り返る了。
 そしてまたゆっくりと歩みを進める。

 この2人の会話のシーンの最中なのだが、
 常に逆光なんである。
 白黒2色刷りなのだが、強烈な朝日がページを支配している。

 光と影だけで構成されたシーンなのだ。
 異様な緊張感と絶望感。
 言葉で表現しようの無い疲労感と色気。

 初期の永井豪が少年誌の範疇を凌駕してしまった瞬間であった。

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コメント

最近デビルマンに興味を持ち始めました
まだコミックスすら読んでないのですがこの記事を読んで益々興味がわきました

投稿: うみこ | 2011/01/22 16:42

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