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2005/11/13

フランス暴動に関するサルコジ内相の発言について考える

 警官に追われた少年の感電死をきっかけにフランス全土に広がった暴動。
 激しさは増すばかりで収まる気配をみせていません。

 パリ郊外を中心に数千台の自動車が放火により炎上しました。

 そんな中、暴動に対してのあるフランス閣僚の発言が物議を醸しています。

 サルコジ内相の発言のことです。

 『ごろつきをごろつきと呼んでなぜ悪い?』

 『暴動に参加している連中はならず者』

 『人間のクズは人間のクズ以外のなにものでもない』

 治安をつかさどる内相としては、今回の暴動は政治的なデモなどとは異なり、単なる集団的な暴力行為であるということを強調したいのでしょう。

 フランス国内には大量の移民流入による治安悪化や異文化同士の衝突といった問題を抱えています。
 移民排斥を声高に叫ぶ極右勢力も台頭してきています。

 在来のフランス人の立場で考えれば、異なる宗教や文化を持った民族が激増し、伝統的な社会が侵食されていく恐ろしさに怯えているのかもしれません。

 アラブ系やアフリカ系の移民の立場で考えれば、様々な事情を抱えて見知らぬ異国の地へやってきて、静かな生活を求めているだけなのに、日常生活のいろいろな場面で人種や宗教や肌の色を理由に差別され不満が燻っていたのかもしれません。

 だけど、いかなる理由があっても街中の自動車をひたすら破壊し、暴行や略奪を繰り返すことは肯定される行為ではありません。

 サルコジ内相の発言は一見すると、過激で挑発的にきこえるけれど、私は間違っていないと思います。

 移民の置かれている境遇に同情はすれども、実際に今フランスで行われている移民の若者の行動は“暴力”でしかないからです。

 何の主張や信念も無く、事件に便乗して暴れている若者がほとんどなのでは?

 意味も無く他人の財産を破壊したり、徒党を組んで暴力行為におよぶ人たちを『ならずもの』と呼ぶサルコジ内相は間違っているのでしょうか?

 サルコジ内相の発言の真意を取り違えてはいけないと思います。

 内相はけっして人種的偏見や文化的不寛容から発言しているのではないはずです。
 サルコジ自身も移民をルーツに持っています。

 『人間のクズ』に代表される内相の過激な発言ばかりをクローズアップせず、内相がそのような発言をしなければならなかった暴動の実態をよく考えなければなりません。

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