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2005/12/16

死亡的遊戯 GAME OF DEATH

 だいぶ前の話なんだけど李小龍の『GAME OF DEATH』を観に行った時のこと。

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 上映した劇場はいわゆる〝アート系シアター〟っていうか、

昔ながらの名画座のような小劇場だった。100人も入れば満員のほんとうに小さなシアターだった。

 上映は1日1回きりで終了。
 上映時間は21時開始。

 なんか李小龍が粗末に扱われているみたいで悲しくなった。
 『死亡的遊戯』の重要性が理解されていないんだなーと実感。

 『死亡的遊戯』はかつて『死亡遊戯』として公開された作品の完全版だ。

 五重塔のアクションシーンのみ撮影された段階ででBRUCE LEEは『燃えよドラゴン』の撮影が入る。
 『死亡的遊戯』の制作は中断されてそのままになった。

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 李小龍の死後残されたのは、数時間分の未編集のアクションシーンとBRUCE LEEの『死亡的遊戯』に関する何点かのメモやスケッチのみだった。

 『死亡遊戯』として公開されたのは李小龍のイメージとはかけ離れた作品になってしまった。

 李小龍は『死亡的遊戯』にジークンドーのエッセンスを盛り込むつもりだったとされている。
 BRUCE LEEが築き上げた格闘理念、ジークンドーの哲学を体現するはずだった『死亡的遊戯』

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 『死亡遊戯』に使用された李小龍本人のシーンは僅か十数分。
 後のビリー・ローを演じているのは李小龍のそっくさん。
 ユン・ピョウとかにサモ・ハン・キンポーが細かくBRUCE LEEの癖などを指導して苦心惨憺して完成させたのだという。
 それはそれで感心に値する仕事だと思います。

 ロッカールームでの格闘シーンは気に入ってます。
 ビリー・ローが試合後のカールに春麗(チュン・リー)ばりの“百裂キック”を炸裂させ殺害するのには興奮させられます!

 だが『死亡遊戯』を観た李小龍ファンの全てが抱いた疑問。
 「本当に李小龍が表現したかったGAME OF DEATHってどんな映画だったんだろう?」
 この疑問に答えてくれるのが『死亡的遊戯 G.O.D.』のはずなのだった。

 『死亡的遊戯』に立ち会えるという歴史的瞬間なのに客の出足は鈍かった。
 俺たち以外は、なんか勘違いしている女子高生ニート人生捨てている中年IQの低そうな大学生・・・・
 まるで「ふきだまりの町」状態なんです。

 「俺らもこいつ等の同類なのか・・・?」と心配になりかけた頃。
 外人さんが何組か訪れはじめた。
 国籍は不明だけどみんな白人でした。
 外人には親子もいたし、友人同士、カップルもいた。

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(未使用シーン ストーリーに関係あるのか?)

 彼等「ガイジン」は真面目に李小龍に向き合っていたようだった。
 特に外国人親子の親のほうが、小学生高学年くらいの子供に向かって懸命に、李小龍の凄さを伝えようとしているのが、様子を眺めていて理解できた。
 言葉はわからなかったけれど、BRUCE LEEを敬愛する心は世界共通ですから。

 なんだかよく分からないけれど、私は嬉しい気持ちになった。

 上映開始。
 冒頭いきなり再現フィルムがはじまりちょっと不安になる。
 「これじゃ死亡遊戯以下だぞ・・・」

 ストーリー部分の資料が全くといって良いほど残されていないので、五重の塔の格闘シーンにいたるまでをBRUCE LEEの撮影当時の苦悩や葛藤を交えて補ったようだ。
 再現フィルムの出来は悪くなかったけれどこのまま終わられたら困る!

 ついに李小龍師父の登場。

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 カリ・スティックの達人ダン・イノサントが待ち構えている。
 序盤、李小龍はBanboostickで己の格闘哲学をレクチャーしつつイノサントを弄ぶ!
 怒ったイノサントはヌンチャクで立ち向かうが・・・・
 李小龍にヌンチャクで対決するとは笑止千万。
 超人的なヌンチャクさばきでダン・イノサントを圧倒!
 究極のヌンチャクバトルの結末はヌンチャクを活用したネックロック!
 BRUCE LEEは虚しい表情・・・・

 次の階で待つのは韓国合気道の達人?チー・ハンサイ。
 このチー・ハンサイというオッサン、強いかどうかは別として、非常に不細工です。
 身のこなしもぎこちないし・・・・
 ヘタクソなプロレスラーと戦わされるベテランレスラーの構図。
 李小龍もこれには苦戦だ!
 とどめはペンジュラム・バックブリーカーで終わり。
 脊椎を破壊されたチー・ハンサイは戦闘不能になります。

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 最後の階の番人は大巨人アブドゥル・ジャバール。
 マーシャルアーツの動きは?だが存在感だけで十分すぎる。
 化け物ってのはジャバールみたいな奴を表現するためだけに存在する言葉なのかもしれない。
 サングラスを常にかけているのは〝光が弱点〟ということらしい。

 李小龍も既に2戦を消化していますから疲労困憊。
 かなり苦戦します。
 しかし、そこは李小龍。
 勝利のためなら手段は選びません。
 ジャバールが〝光に弱い〟ことに着目し、障子を破り日光をジャバールに浴びせまくり!
 日光に目を眩まされたことでジャバールは戦闘続行困難に。
 一気に李小龍は容赦なく攻撃を浴びせ続ける!
 〝参った〟をしないジャバール残された運命はひとつ。
 李小龍は敬意をこめてチョークスリーパーでジャバールを殺害。

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 戦いを終えてBRUCE LEEは五重の塔の外に向かって叫ぶ。

 “GAME IS OVER !!!!”

 上映終了。

 なんともいえない余韻が尾をひく。
 そのとき私は目撃する。
 学生風の白人の目に光る涙を・・・・

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(これは“燃えよドラゴン”)

 李小龍は時代を超え、言葉、宗教、人種、この世界の人々を取り巻く全てのバリヤーをぶち破るエネルギーを放ち続けているのだ。

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