怪奇!人柱神社
工事の安全や建造物の安泰を土地の神に祈願するための“生贄”として行われたとされている。
あまり身近に感じない方も多いかもしれない。
時代錯誤な風習だし、神社や仏閣は現代の生活の中では身近な存在ではなくなっているから。
土地に根付いた伝説や逸話を伝承してくれる高齢者も減る一方だ。
だけど・・・・
もしも、当の昔に絶えてしまったものであっても、自分の生活圏に恐ろしい言い伝えが残っていたら?
私の地元には『人柱』を駆使して建立された神社が存在する!
その名は“S神社”
なぜ、S神社に人柱があると断言できるのか?
S神社のSというのは、人柱にされた女性の名前をそのまま名づけているからです。
江戸時代後期のことらしいのですが、当時のS神社周辺は毎年のように河川の氾濫によって農地が大打撃を受けていたそうです。
収穫は僅か。
農民の生活は悲惨なものだったそうです。
治水工事を行いましたが有効な効果は現れなかったそうです。
困窮した農民達はご神託にすがったそうです。
神託の結果は、
〝土地の神を祀る神社を建てよ!〟
土地の神をないがしろにしているから天罰が下っているのだと。
水害は神の怒りなのだと。
やることは一つしかありません。
土地の神を鎮めるための最高の礼儀は人身御供です!
神社を建立するなら人柱は欠かせません。
しかし困ったことが起きました。
地元で人身御供が見つからなかったのです!
人柱になってくれる生娘が名乗り出なかったのです。
娘を差し出そうとする農民もいなかったようです。
困り果てた村人が出した結論、それは・・・・
「人柱だったらいいんだろ? だったら大事な娘を生贄なんかにする必要ないだろ? 他から買ってくればいい!」
なんという身勝手さ!
自分達の生活を安定させるための人身御供を、身内可愛さで代役に死んでもらおうとするなんて!
結局、“身代わり人柱案”が採用され、対岸のGという地域からSという女性が「買われて」きたのです。
どのようなルートでSが買われたのかは不明ですが、一説ではG地域の遊郭から買ってきたとの話が伝わっています。
神に捧げる人身御供に遊女や女郎は適当なのでしょうか?
いいかげんな住民です。
とにかく神社は完成。
身内を人身御供に差し出さなかった後ろめたさ、自責の念でしょうか。
完成した神社の名には人柱にされたSの名前が付いたのでした。
S神社建立後、河川の氾濫が治まったかどうかは伝わっていません。
地元の人間でも存在が忘れられつつあるS神社。
私自身、S神社を知ったのは数年前のこと。
S神社の由来について知る者もほとんど残っていない。
大正~昭和初期にかけ、S神社付近は整備されたとのこと。
現在のS神社周辺が水害の多発地域だったなんて想像もできない風景が広がっています。
人柱にされた“S”は報われたのでしょうか?
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