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2006/03/13

故郷は地球

 私はかつてあるテレビ番組で、史上最も哀しい叫びを聴いたことがあります。

 それは『ウルトラマン』のエピソードの中でも屈指の名作、実相寺監督の〝故郷は地球〟でのことでした。

     jamila_1

 そう、あの可哀相な棲星怪獣「ジャミラ」の登場したエピソードです。

 国際平和会議が東京で開催されることになりました。しかし、時を同じくして国際平和会議に出席する世界各   国の代表者を乗せた飛行機や船舶が攻撃されるという事件が頻発します。

 まもなく、事件の犯人は“見えないロケット”であることが判明します。“見えないロケット”の搭乗員は何者なのでしょうか?なぜ、国際平和会議を妨害するのでしょうか?

 科学特捜隊の活躍により、“見えないロケット”を追い詰め撃墜に成功します。中から現れたのは・・・・・

 全身が乾燥しきって、ガサガサにひび割れた異形の怪物でした。どうみても宇宙からの侵略者に見えます。

  しかし、科学特捜隊パリ本部から派遣されていたムッシューアランはインベーダーを見た瞬間、「ジャミラ・・・・!」と絶句してしまいました。

 「ジャミラ」とはなんのことなのでしょう。

 『アレハ・・・・ イヤ彼ハ・・・・ 我々ト同ジ人間ナノデス』

 ムッシューアランは科学特捜隊日本支部隊員へ真実を語りました。

 かつて・・・ 2大国間で宇宙開発競争が行われていた時代。

 有人宇宙実験に失敗した某国は世界からの非難を恐れ、その事実を隠蔽した。

 その時の宇宙飛行士の名が「ジャミラ」だった。

 不時着した惑星は水も空気も無い、過酷な環境だったが、何とか彼は生き延びた。しかし過酷な環境は彼を人間とは似ても似つかぬ姿へと変えてしまった。

 彼は自分を見殺しにした全人類に対する復讐だけを心の支えに生き抜いた。死ぬ思いでロケットを修復し、長い年月をかけて地球に帰還したのだ。

 全人類への恨みと憎しみの心だけを持って・・・・

      jamila_2

 科学特捜隊パリ本部の指令は冷酷であった。

 「ジャミラノ正体ヲ明カスコトナク、秘密裏ニ葬リ去レ。宇宙カラ来タ一匹ノ怪獣トシテ葬リ去レ。ソレガ国際平和会議ヲ成功サセルタダヒトツノ道ダ」

 水も空気もない星で生き延びたジャミラに火は通用しません。逆転の発想?で人工の雨をジャミラに浴びせます。もがき苦しむジャミラ!

 苦悶し、のたうちまわりながら、それでもジャミラは国際平和会議を阻止すべく会場を目指します。ジャミラの視線の先には万国の国旗がたなびいています。

 恨みを込めて万国旗を踏みにじるジャミラ・・・・

 ハヤタ隊員はウルトラマンに変身し、ウルトラ水流をジャミラに放水します。

 悶絶し絶叫するジャミラ!

 「ヴル゙ヺヷ~」という表現しようがない断末魔の叫び・・・・

 泥沼の中、息絶えようとするジャミラは万国旗に手を延ばします・・・・・

 ジャミラの指先の向こうにあるのは星条旗!

 バタバタと子供のようにもがきながらジャミラは力尽きます。

 星条旗を目前にして。

 国際平和会議は盛大に終了します。その会場の片隅に墓標が建てられました。

 『人類の夢と科学の発展のために死んだ戦士の魂、ここに眠る』

 A JAMILA(1960~1993)

 なんと!私達は既にジャミラの生きた時代よりも、未来に存在しているのです!これは、ちょっと驚くべきことなのかも。

 ジャミラの泣き声が耳について離れません・・・・

     

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