ベルクカッツェ
直訳すると「山猫」になるのだそうですよ。
地球征服を企む謎の犯罪組織「ギャラクター」の首領がベルクカッツェです。
しかし、ギャラクターの実質的な支配者は「総裁X」という異星からやってきた謎の存在であって、ベルクカッツェは総裁Xの考案した作戦を実行するだけの、現場監督のような立場なのです。
ようするに中間管理職なんですね。(しかしベルクカッツェは自分のことを〝次期総裁〟とか〝総裁Z〟と呼んでいる)
ガッチャマンを観ればわかるのですが、ギャラクターの隊員達は意外とマヌケというか、愉快な仲間たちといった連中が多く、せっかくの作戦も初歩的なミスで失敗することが多いのです。
だけど総裁Xに叱られるのはベルクカッツェ。
ベルクカッツェはいつも「私は部下に恵まれていない」と嘆いています。
異常なほど総裁Xの評価を気にしていて、総裁Xからお褒めの言葉を頂くことだけがベルクカッツェの生き甲斐のようにすら思えてきます。
ベルクカッツェはコンドルのジョー以上に暗い人生を背負っています。
本来なら双子の男女として産まれるはずだったのに、総裁Xによって雌雄同体のミュータントにされました。そして地球征服の尖兵としてこき使われる運命を背負ったのです。
なんで雌雄同体にする必要があったのかは謎です。理由は総裁Xにしかわかりません。
ベルカッツェはIQ280の頭脳を持つ天才。自由自在に性別を変更することが可能で、変装の名人。ガッチャマンも何度も変装に惑わされています。
感情的な一面を持ち、人間的で憎めない言動が多いのですが、性格は至って冷淡。部下を道具や機械の部品くらいにしか思っておらず、ガッチャマンに追い詰められると、平気で部下を見捨てて逃走します。
ちなみにギャラクターの鉄獣メカには必ずといっていいほど、ベルクカッツェ専用の脱出装置が付いています。
ベルクカッツェ自体の戦闘能力は皆無のようです。なんどもガッチャマンから袋叩きやたこ殴りにされています。
部下を平気で見捨てるベルクカッツェですが、ガッチャマン最終話では自分自身が総裁Xから見放されてしまいます。
ギャラクターが地球征服の暁には、地球を支配できるとベルクカッツェは信じていました。
しかし総裁Xは地球をブラックホール化し、自分の故郷の惑星に帰ることを宣言します。
地球を譲って貰えるはずだったのではとベルクカッツェは総裁Xに詰め寄りますが、一笑されてしまいます。
総裁Xはベルクカッツェとガッチャマンに別れを告げると、黄金色の鉛筆みたいなロケットになって宇宙に去ってしまいました。
騙され続けていたことを悟ったベルクカッツェは狂乱し正気を失ってしまいます。
総裁Xがいつも居た空間は空洞となり、溶岩が噴出する火口に姿を変えています。
「私は普通に産まれていた方が幸せだった」と叫びながらベルクカッツェは噴火口に身を投げ命を落とします。
なんだか可哀想です。
コンドルのジョーの死のシーンも心に残る名場面でしたが、私にとってはガッチャマン以上にベルクカッツェに感情移入してしまうのです。
「総裁Z」になる夢を実現させてあげたかったですね。
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