銀幕の美少女

Ｔｒａｃｉ Lords

　トレイシー・ローズ・・・・　この名を聞いて胸が熱くなる方は、それなりの年齢に達している方だと思います。

　Ｔｒａｃｉにあやかって、1980年代初めの頃を、真面目に懐古してみたいと思います。

　彼女は私のこれまで出会ったMOVIE STARの中でも最大の存在ですね！

　　　

（Los Angeles OlympicのTシャツを着ているから1984年頃の撮影でしょうか？）

　とにかく可愛かった！

　当時のAdult業界、特にUSAの業界というのは、

　平気で子供とか産んでいそうな30前後のおばさんが、ごく普通にモデルで通用していた時代だったのです。

　ヴェロニカ・ハートとかね。

　観賞に耐えかねるような女優はおりませんでしたが、青少年のハートを震わせるような美少女がいなかったものでした。

　そんな「凄そうだけど、出演してるのおばちゃんなんだろ？」という、USA Pornoに颯爽と登場したのがTRACIだったんですよ。

　天から授かった綺麗なBody。

　特筆すべきはＴｒａｃｉのＢｏｄｙはNATURALだってこと！

　少なくとも現在主流の豊胸手術とかはしていないと思います。

　そしてＴｒａｃｉ最大のセールスポイントは「幼さ」

　要するにセクシーではあっても、相応の経験を重ねたおばちゃんが主流だったＵＳＡ Ｐｏｒｎｏ業界に突如として現れた「美少女」だったから差別化しやすかったし、Ｐｏｒｎｏを観なれたファンにとっても新鮮だったのでしょう。

　　　　

（その後、考えていた以上に〝幼くて〟大問題になっちゃうのです）

　Ａｄｕｌｔ MOVIEがFILMからVIDEOへと移行し始めたのもＴｒａｃｉが活躍した頃でしたね。

　熟練したプロの女優の演技よりも、素人っぽさが大衆に受け入れられ始めたのもこの頃でした。

　従来のPornoMovieはあくまでも『映画』であって、それなりにきちんとしたストーリーが存在して、それなりの機材とスタッフによって制作されていました。

　しかしＴｒａｃｉが登場した頃から、演技やストーリーよりも“素材重視”の時代に突入したといえます。

　そして撮影や編集が簡単で、制作費も安価なＶＩＤＥＯへとＰｏｒｎｏメディアの主流が交代したのでした。

　Ｐｏｒｎｏ業界にとっては1980年代初頭から中期までは激動期でもあったのです。

　そのへんはマーク・ウォルバーグ主演でＰ・トーマス・アンダーソン監督の名作『ブギー・ナイツ～Boogie nights』で丁寧に描かれています。

　『ブギー・ナイツ』いいですよ。

　1970年代後半～1980年代中期くらいに中高生だった方。

　「ベストヒットＵＳＡ」を観て洋楽にハマり、「スクリーン」や「ロードショー」で海外のＭｏｖｉｅStarの動向を必死にチェックしていた人は必見の映画。

　そして、その世代の隠れたスターだった〝TRACI LORDS〟

　Ｔｒａｃｉの存在を私はけっして忘れない。