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2008/05/24

NS400R(桜花)闘病記

 ちょっと前の話なのですが、我が愛すべきNS400Rこと“桜花”が、入退院を繰り返したことがありました。

     Ns400r_0804_3_p

 これから記すことは、その桜花の儚くも凄絶な闘病の記録なのです。

 命の尊さを見つめなおして欲しいものです。

 私の居住地は冬の間は雪に閉ざされてしまいますので、バイクは冬眠することになります。

 春の訪れとともにバイクを復活させるのですが・・・・

 例年どおり、放電を防止するために外しておいたバッテリーを装着し、キック数発でエンジン始動!

 ここまでは良かったのですが・・・

 ホーンが正常に音を発しないではないですか!

 正に蚊の鳴くような、か細く情けない音を発するのみ。

 そしてもっと重大な問題を発見。

 ウィンカーが作動しない!

 左右前後、ウィンカーが全く点滅しないのです。

 ホーンはともかく、ウィンカーの不良には困ってしまいます。

 まともに一般道を走行することすら困難なのですから・・・・

 とりあえず私としましては、ある程度の距離を走行することでバッテリーを充電させ、危機を脱しようと考えたわけですね。

 とにかく走りまくりましたよ、ウィンカーが点滅しないNS400Rで。

 普通に考えれば、ウィンカーが正常にしないわけですから、整備不良状態なわけで、警察のやっかいになる可能性もあったのです。

 しかし私はそんな危険性もおかまいなしで、『交通法規では“手信号”というものも一般道において立派に進行方向の指示手段として有効』という解釈を適応させ、無謀にも走りまわったのですよ!

    Ns400r_0804_2_p

 バッテリーを復活させるためにね。

 左折の時は左腕を方の高さで水平に掲げ、右折の時は水平に掲げた左腕の肘から上腕を垂直に立たせるあれです。

 手信号を使用して市街地を走り回った感想ですけれど、手信号というものの認知度の低さを痛感させられました!

 誰もが自動車学校の学科で習っているはず?なのに、多くの方、特に女性ドライバーは手信号というものをご存じないようです。

 周りの人に知られていない手信号を表示しているのですから、何度も追突されそうになりましたよ。

 本当に怖かった・・・・

 走り回ったけれどもバッテリーの状態は変わりません。

 自分の力ではどうしようもないのでいつもお世話になっているバイクショップにNS400R(桜花)を持ち込みました。

 数日後バイクショップから連絡が。

 内容は驚くべき事実が隠されていました。

 バイクショップのご主人の言ったことを可能な限り再現してみます。

 『いやー、バッテリーの充電試してみたんだけれども、かなり劣化していて、充電では無理でしたわ。交換するしかないんで、新品のバッテリーを取り寄せたんですが、値段が無茶苦茶なんです。原油高の影響とかで、バッテリーに使用されている鉛の価格が高騰しているらしいんですよ。私も値段を聞いて驚いたんですけれど、バッテリー代金2万円ぐらいしますよ。』

 何が何だか、もうわけがわかりません。

 とにかく私は凄まじく高級なバッテリーを装着したNS400R(桜花)を受け取り、試走を兼ねたショート・ツーリングに出かけたのですが・・・・

 途中までは物凄く順調だったんですよ。

 エンジン快調、電気系統も正常に作動。

 一般道を走行することに対して、何の後ろめたさも感じないで済むことの何という心地よさか!

 しかし、悲劇というものは、物事が順調な時にこそ現れるものなんですね。

 納得させられました。

 ツーリングの帰宅途中に、ウィンカーが作動しなくなったのです。

 全く点灯しないのです。

 私は再度『手信号』を行う羽目になりました。

 危ないというか、恥ずかしいというか、冗談抜きで複雑な気分です。

 数日後、ショップにNS400Rを持ち込み症状を伝えました。

 ヘッドライト、ホーン等は正常に作動する、しかし、ウィンカーだけがままならない状態なのだと!

 ショップは困惑しながらも治療を引き受けてくれました。

    Ns400r_0804_1

 その後、1週間以上経過した頃でしたでしょうか?

 ショップからNS400R(桜花)の修理が完了したとの連絡が入ったのです。

 ショップの方の説明を可能な限り再現してみます。

 『いやー 参りましたよ。何が原因なのかさっぱりわからなくてね。とにかく、あちこちバラしてやっと見つけたんすよ。タンクの下辺りにある、バッテリーから伸びているハーネスの銅線が剥き出しになっちゃってたんですよ。おそらく、経年劣化でもろくなった銅線のカバーのゴムが、2ストロークエンジンの振動で磨耗しちゃったんでしょうね。』

と、いうことなんです。

 年式の古いバイクの場合、本来恐れるべきなのは、エンジンの状態や足回りなど以上に、ゴムや樹脂素材を使用した部位の劣化なんですね。

 とにもかくにもNS400R(桜花)は無事に私のもとに帰還を果たし、現在では何事もなかったように、刹那的で暴力的なポテンシャルを思う存分発揮しています。

 興味の無い人にとっては、ただの古いバイクを所有する者の独り言でしかないかもしれませんが、あえて言わせてもらいます!

 たとえバイクのように無機質な機械であっても、長い間人間とともに過ごしていれば、それ自体に心というか魂のようなものが宿っても不思議ではないはずですし、そのことを受け取る人間が居たとしても、それもまた不自然ではないはずでし、何ら恥じることもないと思います。

 物質の存在それぞれに、意味を見出していったっていいじゃないですか?

 能書きだけの省資源よりも、遙かに健全な思考だと私は思いますがね。

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