燃えろ!Formula One、F1
F1 Grand Prix、motoGPが開幕する頃になると、「今年も春が来たんだなあ~」って気分になりますね。
上の写真は、たぶんターボ時代末期の1986年か87年頃かな?当時のF1界のスターが4人揃った珍しいショット。
ウィリアムズの2人はネルソン・ピケとナイジェル・マンセルの最強布陣で、ホンダ・V6ターボがF1界を席巻していた頃ですね。
マクラーレンはポルシェ・エンジンを積んでいた頃かな。ドライバーはアラン・プロストとケケ・ロズベルグが組んでいたんじゃないかな?
左端で初々しい感じでたたずんでいるのは、若き日のアイルトン・セナ。JPSがスポンサードしていた頃の名門ロータスに在籍していました。
とにかく皆、若いっていうか、その後の4人それぞれの運命を考えると、
F1界の変わりようも相まって、微妙な写真ですね。
ネルソン・ピケ(Nelson Piquet)
右端のネルソン・ピケはウィリアムズ・ホンダで3度目の年間王者を達成すると、高額なギャラもネックとなり、F1界の渡り鳥状態となってロータスやベネトンへと移籍を繰り返します。
成績そのものは、エンジン供給に恵まれず、年齢的な衰えも影響し、あまり冴えませんでしたが、時折鋭いパッシングを見せたりと、さすが職人ピケ!って感じで、個人的にはマンセルよりも好きでした。
F1引退後に、スポット参戦でインディ500マイルに出場しますが、予選中に大事故を起こし両足に重症を負って、その後レース界からは身を引きました。
現在はピケJrがF1にフル参戦して頑張っています。
世界中に愛人を囲って、子宝に恵まれすぎたりと、何かとスキャンダラスで人間臭いのがネルソン・ピケの魅力。なんで女がピケに惚れてしまうのか、不思議で羨ましかったですね。
ナイジェル・マンセル (Nigel Mansell)
右から2番目のナイジェル・マンセルは、速さでは当時の僚友ピケよりも、プロストよりも優れていましたが、安定性に欠け、シーズン中の重要な場面でリタイアを繰り返す、いつまでたってもチャンピオンになれない、真に“無冠の帝王”って称号がぴったりの人でした。
本当に運が悪いっていうか。タイトルがかかったレースになると必ず、タイヤがバーストしたり、予選中に大クラッシュして大怪我、出走不能で棄権とかね。
その後フェラーリに移籍。フェラーリでも暴れまくりますがタイトルには縁が無く、プロストともそりがあわず、数年後ウィリアムズに復帰し、やっと念願のタイトルを奪取しました。
F1を引退してからはアメリカのKARTのシリーズに参加し、総合チャンピオンになりました。もともと速い人だったのですが、実績だけ見ると、遅咲きの印象が残ってしまいます。
私の中では“すぐに自滅するオッチョコチョイのヒゲのおじさん”ってイメージです。
アラン・プロスト(Alain Prost)
右から3番目のアラン・プロストは、既に完成されたドライバーで、この写真が撮影された時点で、年間タイトルも既に獲ったこともある偉大な御方。ニックネームも“プロフェッサー”ですからね。
髪はモジャモジャのおばさんスタイルなんだけど、大人のレーサーって感じで、最速ではないけれど、最強はプロストだってのが、一般的な評価でした。『たった一度の優勝よりも、シーズンが終了した時点でトップに位置することの方が重要』というのが、プロストの価値観。
とにかくリスクを最小限に抑えて、ポイントをゲットしまくるレースの組み立ては、玄人好みで緻密。だけど、それがつまらんと思う人も多いわけで、徐々に明らかになる性格の陰湿さも相互作用して、私は嫌いでした。
マクラーレン・ホンダ時代のアイルトン・セナとの確執は有名でしたが、確執っていうより、若くて才能の溢れたセナを妬んだプロストが、一方的に潰しにかかっている「いじめ」という風に見えました。
とにかく口が悪いプロスト。有名な発言だと、『ホンダは自分よりもセナを手厚くサポートしていて、セナの方が優れたエンジンを与えられている』、『セナは危険なドライバーだ。セナはレースだけが全ての人間。そんな人間と一緒に走るのは危険すぎる』とか。散々悪態をついてマクラーレンを去りました。
アイルトン・セナ(Ayrton Senna)
左端のアイルトン・セナは本当に凄いお人でした。大ファンでした。
どこか日本人的な、“浪花節”というか、義理人情を重んじる姿が、私の胸をキュンとさせるのでした。
誰が何と言おうが、サーキットでは“速さ”こそが強さの証明という考え方に、私は賛同しております。ポイント云々よりも、とにかく1位でチェッカーを受け、表彰台の真ん中に立つことだけが全てのセナ。
デビュー間もない頃のトールマンやロータス在籍時代、ホンダを失ったフォード・エンジンのマクラーレンに在籍していた頃。どんな状況でもセナは戦闘力の低いマシンを上位に食い込ませ、己の速さを強調し、より強いチームとエンジンを得ることを望み続けました。
そして念願の当時最速マシンと言われたウィリアムズ・ルノーに移籍したシーズン、サンマリノGPでセナはトップを維持し走り続けたまま、クラッシュし神に召されたのでした。
セナとプロストの確執
マクラーレン・ホンダでプロストと組んだ2年目の歴史的な抗争を忘れることは出来ません。
タイプこそ違えど、実力が伯仲する超一流のドライバーが同じチームに在籍すれば、内部抗争は必然だったのでしょうか?
ポイントでリードするプロストをセナが逆転するには、日本GPとオーストラリアGPの残り2戦を連勝することが条件。
鈴鹿のレースではダウン・フォースを減らしたプロストがトップで先行し、コーナー重視のセッティングで挑んだセナのマシンは2位で追走。セナがコーナーで肉薄しても長いストレートでプロストは引き離し、両者の差は縮まらないまま終盤へ。
残り数周となったところで、歴史的な事件が発生します。
プロストを猛追したセナはついにプロストに並び、通称カシオ・トライアングルと呼ばれるシケインの手前でプロストのインに入ります。しかし狭いシケインの中で両者は接触しコースアウト!
2台のマシンはストップし、プロストは躊躇することなくマシンを離れます。このままの結果でもタイトル確定なのですから。
しかし勝つしかないセナはマシンを降りず、オフィシャルに指示し押しがけ再スタート。壊れたノーズ交換も順調に作業完了し、1位でチェッカーを受け最終戦へと望みをつないだのでした。
が、しかし、押しがけ再スタートの際にシケインを不通過だったとのことで、失格処分・・・・ 納得がいかないセナは処分が覆ることを僅かに期待します。
最終戦のアデレードは大雨のレースとなり、プロストは出走することなく「危険すぎる」と棄権。しかしセナは鈴鹿の裁定が覆れば、アデレードを優勝することで年間チャンピオンが決定するのですから、豪雨のなかマシンから降りず、決行されたレースに出場。視界を得ることすら困難な状況で、激走するセナからは悲壮感が伝わってきました。
結果的にセナは他車と接触しマシンを破損したためリタイアとなり、鈴鹿の結果が覆ったとしても、プロストのチャンピオンが確定。
シーズン終了後も、FIAにマクラーレンとセナは裁定内容について猛抗議するのですが、訴えは認められず、挙句の果てにはセナの危険走行をFIAは糾弾し、ライセンス剥奪をチラつかせる始末。
タイトルを手に意気揚々とフェラーリ(Ferrari)に移籍するプロストが憎らしかったです。プロスト贔屓のバレストル会長が憎らしかったです。とにかく私としては、ホンダとセナを苛めるFIAやプロスト達を決定的に嫌いになったのでした。一時期はフランス人に嫌悪感すら感じるようになったくらいです。
ちなみにセナの葬儀にプロストが出席していたのには感心しました。最低限の社会常識は持ち合わせていた人だったようですね。
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